私がお気に入りのあまり円盤まで買ったアニメその4です。
ペイル・コクーン
2005年に公開された23分のアニメです。
前回紹介しました『イヴの時間』を作った吉浦康裕監督の個人制作アニメーションで、初の商業作品です。
Blue-ray化はしておらず、現時点ではDVD版のみです。
映像がとても綺麗なので、いつかBlue-ray化して欲しいですw
あらすじ
地球の自然環境の崩壊によって地上で住めなくなってしまった人間は、地下深くに居住地を作って暮らしていた。
地球の過去の記録を発掘し、分析・復元をする『記録発掘局』に属する青年「ウラ」は、その多くが静止画像の記録の中では珍しい音声付きの動画ファイルを発見する。
破損が酷いその動画をなんとか復元して再生してみると、歌を歌う一人の女性が映っていた。
明るさや温かみのある『イヴの時間』とは全く別物で、どちらかと言えばちょっと暗く、しっとりとしてて、新海誠監督の作品に近い繊細なモノローグの描写が特徴的です。
私は作中における『間』や背景の『灯り』が個人的に好きですw
なんというか…社会に辟易した自分の心象風景に近いものを感じていました…^^;
明るくもなければ軽くもない、暗くて重い方に当たる作品ですが、どこか癖になります。
大衆受けよりもコアユーザー向けな作品ですので好き嫌いがあるとは思いますが、作品の雰囲気事態は悪くないと思います。
とても丁寧に作られています!
また、DVD版には特典として吉浦康裕監督が大学生時代に制作した個人制作の短編アニメーション『水のコトバ』が収録されています。
水のコトバ
この作品はペイル・コクーンとは打って変わってテンポが良くコミカルに描かれていて、演劇でも見ているかのような感覚です。
一つの喫茶店の店内でのキャラクターたちの会話をリアルタイムで捉えて展開していく作品です。
話の内容は他愛もない日常的な世間話の部類なのですが、どことなく「ああなるほど」「そうゆう見方もあるな…」と思えるような場面がちょくちょくあります。
どうやらこの作品が後の『イヴの時間』制作のきっかけになっているらしく、作中でもイヴの時間を彷彿するような場面や雰囲気があります。
ペイル・コクーンを観てちょっと気持ちが重くなってしまった時の口直しみたいな役割も果たしてくれますw
2作品ともとても興味深くて良い作品です!
コメント