先日、愛用していたイヤホンの片割れが壊れてしまいました。
片方だけ音が出ないというイヤホンの故障あるあるです。
イヤホンの買い替えのタイミングって大体こういった場合ですよね。
新しくイヤホンを買ったのですが、また同じような轍は踏みたくない…神倉テツだけにw
そんなことを考えてイヤホンの故障対策を検討してみました。
イヤホンが故障する原因
ある日突然イヤホンが故障する主な原因と言えば断線です。
外見は無事だけど、中の線が切れてしまっている状態です。
線に強い負荷などが掛かることで内部の線が断線してしまうのです。
(線を強く折り曲げたり、ねじったりするなど)
中の線が切れているから音が出ない。
よく線を指でグネグネいじって、特定の角度に曲げると音が出るようになるなんてことがありますよね。
これも断線特有の現象です。
本人にそんな覚えがなくても、使っている過程で線が絡んだり、荷物の中に突っ込んでいる時に折れ曲がったりなどと、日常の中で断線になる原因は数多く潜んでいます。
有線イヤホン使っている限り常に切っても切れない脅威です。…線は切れるのにw
イヤホンもピンキリの世界ですけど、高いお金を払って買ったイヤホンがそれほど日が経ってないまま断線してしまうのはなんとしても避けたいですね。
結局私が愛用していたイヤホンも断線に対する対策を何もしていなかったのが原因です。
断線は経年劣化もありますが、線への必要以上な負荷が原因でまだ買ったばかりなのに壊れるなんてことも普通にありえます。
ちなみに私の場合、毎回お金が厳しい時期の頃に限ってイヤホンが壊れます。
そのせいでまた出費が出る…お金を出したくない時に限って…(ーー;)
内部の線をハンダ付けで修理するという手もありますが、流石にそこまでする気にもなれない…。
だからもう同じ過ちはするまいと、新しいイヤホンの断線対策を実施することにしました!
断線防止対策の構築
まず、どうやってイヤホンを断線から守るかです。
断線は線に過剰な負荷がかかることが原因です。
その負荷を抑えられるようになれば善しってとこです。
現状のままでは負荷がダイレクトアタックしてきますので、その負荷を緩和するための加工が断線防止対策になります。
つまり傷をつけたくない箇所を保護するのです。
液晶ディスプレイで言う保護フィルム、スマホで言うスマホケースなど。
イヤホンも保護をする方法を用いることで断線を防ぎます。
とはいったものの、イヤホンには保護ケースもカバーも心当たりが全然ありません!
なので自分で自作してみました。
百均用品でイヤホンを断線防止にする
私がものを作るテーマとして『安く!実用的に!カッコ良く仕上げる!』というのがあります。
大きな費用を掛けずに要求スペックを満たし、それでいて見た目も悪くないようにすることを心掛けています。
イヤホンの断線防止に用いる品はほぼ全て百均のものです。
主にダイソーで調達しました。
断線防止に使う百均用品
その1: ボールペン
これはボールペンに内蔵されているスプリング(バネ)が目当てです。
知る人ぞ知っていますが、ボールペンのスプリングって、イヤホンの線にピッタリはめ込むことができるんです!
掛かる負荷をスプリングを装着することで緩和する目的があります。
いくつかスプリングが必要なので、3色ボールペン2本入りを1個購入しました。
これ一つでスプリングが6本手に入ります!
その2:加熱式タバコのシリコンマウスピース
これは偶然ダイソーで見かけた新商品です。
当初買う予定はなかったのですが、使い道があるのでは?と、考えて1個購入しました。
耐久性のあるシリコン製で7個も入ってる上、しかも全部小分けの袋入り!コスト掛かってそうだなぁw
ちなみに私はタバコは吸いません!
その3:カールコードストラップ
一番細い黒いタイプです。
これも役割としてはボールペンのスプリングと同じです。
伸縮性はスプリングに劣りますが、耐久性ではこちらが優れています。
2個購入しました。
その4:帽子クリップ
これも一番細い黒いタイプです。
前述したストラップよりコードが長めだったので買ってみました。
一番懸念していたのは、長い分それほど強くないカールコードを使っているのでは?と考えてたのですが、実際にストラップと購入して比較してみたところ…
ストラップと同じ素材のカールコードでした!
それだったら必然的に長い方のこの製品に軍配が上がります。
後々このコードが大まかな保護の役割を果たしてくれるので、5個購入しました。
その5:カールコードストラップ(中太)
これは以前、セリアで購入して余ってたやつです。
それほど深い用途ではありませんが、まぁあった方が良いなと思いました。
使用する百均用品は以上です。
使用する道具
加工に使う道具は以下の通りです。
- ハサミ
- ラジオペンチ
基本的にハサミさえあればどうにかなります。
ハサミはカールコードのカットに使い、ラジオペンチはボールペンでスプリングを取り出す時につっかえてたプラパーツを引っ張り出す際に使いました。
その他
その他として、百均以外の用品も用いました。
熱収縮チューブです。
ホームセンターで350円ほどで売ってます。
熱風を当てるとチューブが収縮して配線などを保護する製品です。
百均にも売っていますが、百均のものはカラフルな色ばかりで、黒が無いんですよ…^^;
ドライヤーの熱風で収縮するなんて書いてますが、実際はよっぽど至近距離から強い熱風をガッツリ当てないと収縮しないので、ライターやろうそくに灯した火などで炙って収縮させた方が早いです。
あと、熱収縮チューブはチューブの割に伸縮性はあまりなく、定められた口径より大きいものをはめ込むことがほぼ不可能です。
私が買ったこの4Φサイズも、イヤホンのスピーカーはともかく、コネクターすら通すことが出来ませんでした。
それでもこれを使ってなんとかイヤホンの保護に活用しましたが、後になって気づいた結論として、無理にこれを使う必要はありません!
一応この時に用意した道具が以下の通りです。
- マッチ
- ろうそく
- ろうそく立て
- 瞬間接着剤
- ティッシュ
- ウェットティッシュ
- 洗濯バサミ
必要以上に手間は掛かるし面倒くさいので、熱収縮チューブによる加工はあまりおすすめはしません。
今回は試験的という事情もあってこの加工も施しました。
断線防止加工のやり方
イヤホンの最も断線しやすい場所を最優先に加工を施します。
特に断線になりやすい場所が線の根本、コネクタの付け根部分です。
iPodやウォークマンに装着して使っている間、最も線の負荷が集中しやすい箇所です。
ここの防御なくして断線防止はなりません。
順を追って手順を紹介します。
1.シリコンマウスピースをコネクタに通す
加熱式タバコ用の品ですが、思いついた方法として、イヤホンのコネクタ保護のカバーとして用います。
シリコンなので耐久性に優れ、伸縮性もある程度あるので保護には優れています。
ただし!このマウスピース、やっぱりタバコ用なのでイヤホンのコネクタには中々通りません!
口に咥える部分から穴をコネクタに通して、押しては引っ張り、押しては引っ張りを繰り返します。
はっきり言って、かなり硬いです!タバコをはめ込む内側部分が空洞でスカートのようになってたので、めくり上げて押しては引っ張ります。
この時、線にダメージを与えないように注意する必要があります!
だからあまり自信がない人にはこの加工はおすすめはしません。
通すのは結構キツいですが、通らないことはありません!
2.スプリングをコネクタ付近に通す
ボールペンから取り出したスプリングを一本、イヤホンの線に編み込むように巻き付けます。
この時、先に装着したシリコンカバーより上に装着しないでください。
シリコンカバーより上に装着すると、狭いシリコンカバーの口にスプリングを押し込んでも伸縮してしまい、ちゃんとはめ込むことが出来ません。
装着したスプリングは線とコネクタの付け根部分に配置します。
スプリングは線に装着しても固定されずにスルスル動きますのでご注意ください。
3.カットしたカールコードストラップ(中太)をコネクタの付け根に巻きつける
ハサミでちょん切ったセリアのカールコードを巻き付けます。
巻きつける長さは、シリコンカバーのタバコをはめ込む部分にピッタリ収まるくらいの長さです。
この中太カールコード、タバコを差し込むシリコンカバーの内側にピッタリ収まる口径なんですw
これが無いとタバコを差し込む部分が空洞で心もとないので、即興のアイディアとして、このカールコードをはめ込みました!
4.シリコンカバーを付け根いっぱいまで下ろす
最初に通したシリコンカバーをコネクタの根本までしっかり下ろしてコネクタ付近の断線防止加工は完成です!
この時、必ずスプリングをある程度の長さ露出させてください。
スプリングを完全にカバーで覆ってしまうと、スプリングはカバー内部に押さえられて本来の機能を発揮できず、今度はカバーと線の付け根部分に負荷が集中しやすくなってしまいます。
その理由として、硬いパーツは線に掛かる負荷を逃がす術がありません。
そこで伸縮性のあるスプリングを当てはめることで、掛かる負荷をスプリングの伸縮で軽減する役割があるのです。
特にコネクタ部分は最も破損しやすい箇所でもあるので、複数の保護加工を重ねています。
基本的にイヤホンの断線防止加工の要領はこれとほぼ同じです。
5.スピーカーの根本にスプリングを通す
やることは手順2と同じです。2つのスピーカー共にスプリングを通します。
しかしこのままだとスプリングがスルスル動いてしまい、根本の位置で固定することが出来ません。
この固定に熱収縮チューブを用いました。
6.熱収縮チューブでスプリングを固定する(非推奨)
ここで熱収縮チューブを使用するのですが、前述したようにチューブのサイズが合わないため、イヤホンにチューブを通すことが出来ません。
無理に押し込んで広げることもできなくはないですが、元々伸縮性のない素材なので途中ですぐに破れてしまいます。
そこで検討してやってみたのが、チューブを分割して固定する方法です。
スプリングを固定する適度な長さのチューブを用意し、同じ長さのチューブをもう一本用意します。
2本で一組になります。2本とも片側をカットして開きにできるようにしておきます。
方法としてはこんな感じです。
開きにしたチューブの片側を瞬間接着剤で2枚を1枚として固定し、イヤホンの線の上に乗せます。
その後、もう片側に瞬間接着剤を付けて、線を包み込むようにして固定します。
これで瞬間接着剤が乾くのを待つだけです。
乾いたら今度はチューブを火で炙ります。
スピーカーに火が当たらないよう、ティッシュを巻いた後、更に上からウェットティッシュを巻きました。
乾いたティッシュだけだと火が付いて燃えちゃいますからね…。
あとはチューブに火を当てて収縮させるだけです。
火を直接当てないようスレスレの位置で全体を満遍なく炙ります。
ちなみにろうそく立てが仏壇用なのは、百均にろうそく立てが仏壇用しか売ってなかったからです^^;
熱を当てて固定したチューブがこんな感じです。
瞬間接着剤で固めていても、火で炙る過程でチューブがめくれ上がってくるので、熱が冷めた後に再び瞬間接着剤を塗って、洗濯バサミでめくれ上がらないよう固定して乾かしました。
接着剤で白くなった部分は後から油性マジックで黒く塗りました。
熱収縮チューブは炙ると更に硬くなるので、伸縮性は皆無に等しいです。
スプリングは必ずチューブから露出させてください。
これでスピーカーの断線保護は完成です!
7.リモコンにスプリングを通す
私が今回新たに購入したイヤホンにはボリューム調整や前後のトラック操作をするリモコンが線についていました。
これによって硬いパーツと線の境界線が2箇所あるので、更にスプリングを2本装着します。
当初これも熱収縮チューブでスプリングを固定しようと考えていたのですが、リモコンにチューブを固定するスペースが少なすぎて固定ができませんでした…。
どうするか悩みました。そうして行き着いた結論が、細いカールコードです!
カールコードはスプリングほど伸縮性はありませんが、適度な弾力があるので、付け根以外の線の保護には適しています。
また何より、一度巻き付けた場所に密着して固定されるので、スプリングとの境界線の位置にカールコードを巻き付ければ、スプリングも固定することが可能です!
ハサミでクリップ部分などをちょん切った一番細いタイプのカールコードはイヤホンの線やボールペンのスプリングともピッタリです!
これが発覚してから、帽子クリップのカールコードを一気に買いました!
残りの箇所もこの要領で固定します!
これができるならスピーカーの固定も熱収縮チューブじゃなくていいじゃん!ってやつですw
8.枝分かれ部分もスプリングとカールコードを巻きつける
この段階でスプリングが2本不足してたので、家にあったインクが出なくなったボールペンを2本解体してまかないました。
これにて、イヤホンの断線防止加工は完成です!
見た目もそれほど悪くはないと思うんですが、どうですかね?
加工中に断線することもなく無事音楽を聴くことができてます!
これは意図しない産物なのですが、カールコードを全面に巻いてから、線が絡まなくなりました!
カールコードなしの時は線同士でくっついてそのままごちゃごちゃに絡んでしまうことがしばしばありましたが、カールコードを巻いてからは全然絡みません!
カールコードの弾性が適度に作用して、なおかつ表面がツルツルしているので絡みにくくなっています!
余談ですが、カールコードは透明のものもありますが、透明は時間が経つに連れて黄色や茶色に黄ばんでくるので、あまりおすすめはしません。
黒なら汚れも目立たないので良いのではないかと思います。
総評
ボールペンのスプリング、百均のカールコードによる断線防止加工は非常に優れています!
断線防止ができて、しかも線が絡まない!
今回の材料費はざっとこんな感じです。 ※熱収縮チューブ関連は除外します。
- ボールペン×2=216円 ※自宅のボールペン2本を108円と仮定。
- 帽子クリップ×5=540円
- カールコードストラップ×2=216円
- 中太カールコード×1=108円
- シリコンマウスピース×1=108円
合計:1188円
イヤホンの長さにもよりけりですが、ざっと1500円以内で収まるものだと見越しておくと良いかもしれません。
手間が掛るので、安いイヤホンにこの加工をするのはちょっと面倒いと思いました。
しかし数千~万単位などのイヤホンの保護に加工するにはもってこいだと思います。
流石にそんな高価なイヤホンを安々と断線させたくはないですからね^^;
お気に入りのイヤホンを保護する参考になってもらえれば幸いです!
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