私がお気に入りのあまり円盤まで買ったアニメその5です。
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
1989年に発売した全6話のガンダムシリーズのOVAです。
初代ガンダム(ファーストガンダム)の本編の裏で、こんなことがあったのだという外伝ものですね。
2018年8月に念願のBlu-ray BOXが発売したので、購入しました!
ガンダムはいくつか外伝のOVAが出ており、いずれも作画やキャラクター、シナリオが一級品の傑作ぞろいで、この作品も初代に限らず歴代ガンダムシリーズの中でも指折り5本に入る僕のお気に入りの作品です。
あらすじ
地球圏の政権を握る地球連邦に対して宇宙に住む人々「スペースノイド」の独立を叫ぶジオン公国の独立戦争こと「一年戦争」の末期。
開戦当初劣勢だった連邦軍を逆転へと導いた「ガンダム」の新型機が北極の連邦軍基地で開発されているという情報を察知したジオン軍は、新型ガンダムの奪取・または破壊を目的として、特殊部隊「サイクロプス隊」を派遣する。
基地襲撃には成功したサイクロプス隊だったが、ガンダムはシャトルに積み込まれて宇宙へと脱出。
作戦は失敗に終わってしまう。
一方ガンダムは連邦にもジオンにも属さない中立地帯のスペースコロニー群「サイド6」にある「リボーコロニー」に密かに運び込まれ、開発が継続される。
リボーコロニーに住む戦いに憧れを抱く少年「アルフレッド・イズルハ」は、長らく地球にいた幼馴染の姉のような存在「クリスチーナ・マッケンジー」と再会し、ザクのパイロットのジオン兵「バーナード・ワイズマン(バーニィ)」、ガンダムを追ってきたサイクロプス隊と出会い、様々な体験を踏まえて戦いの不条理を目の当たりにしていく。
作品のみどころ
サイクロプス隊の奮戦ぶり
サイクロプス隊はジオン軍屈指の精鋭部隊です。
モビルスーツの扱いがずば抜けて優れており、どんなに不利な状況でも屈することなく常に最前線で任務を遂行します。
その反面、死傷者も数多く、当初12名が所属していた隊は本編開始時には4名まで減少しています。
そんな少数でも、基地一つを無力化できるほどの実力を有しています。
これだけ優秀な人材を捨て駒のように無下にしてしまうのだから、ただでさえ人も資源も限られた環境下のジオンが負けてしまうのも頷けます…(ーー;)
アルを演じる浪川大輔さんの天才演技ぶり
本作の主人公「アルフレッド・イズルハ」の声を担当したのは当時12歳だった浪川大輔さんです。
当初僕は浪川大輔さんであることを知らずにアニメを観たのですが、異常なまで演技が上手かったです!
演技というかもうアルというキャラそのものとしか思えませんでした。
すごい声優さん使ったなぁと感心してたら、根っからのプロのベテラン声優さんではなく、まだ12歳でデビューして日の浅い浪川大輔さんでした…^^;
当時は周りからは「天才」と評されていたみたいです。
後に声変わりして現在の声になると、当時の面影が一切ないので、まるで別人のように思えました…w
ほんとすごいです!
こんなこと言ったら失礼なんですけど、下手したら現在よりも演技が上手いかもしれません…
ほんと、声や演じ方に迷いがないです。
そもそも演じているというより完全にアル本人になっているように思えました。
後にも先にもあそこまでキャラ本人としか思えない声優さんはその他の大物ベテラン声優さんにもほぼほぼ見当たりません。
まじすごいです…!
バーニィの親近感湧く姿
作中の準レギュラー、ザクのパイロット「バーナード・ワイズマン(愛称:バーニィ)」(声: 辻谷耕史)はまだパイロットになって間もない新兵で、コロニー内の戦闘で被弾して墜落した現場に好奇心で追ってきたアルと出会います。
アルはパイロットのバーニィに憧憬の念を抱きます。
後にサイクロプス隊の一員として再びコロニーに潜入した際にアルと再会し、好奇心旺盛な彼を抑える目付役にされながらも、良い兄貴分としてアルに接し、アルの幼馴染の「クリスチーナ・マッケンジー」(声:林原めぐみ)と出会い、互いに好意を抱くようになります。
そんな恋愛模様と同時に、ガンダム奪取作戦の遂行に挑んでいく姿勢が非常に魅力的です。
声を担当した辻谷耕史さんの温かい人間味のある演技が非常に親近感を覚えます!
Blu-ray BOXには主要キャラを演じた浪川大輔さん、辻谷耕史さん、林原めぐみさんの3名によるオーディオコメンタリーが収録されています!
後に浪川さんはユニコーンガンダムでバンシーに、辻谷耕史さんはF91でガンダムF91に、林原めぐみさんは本作でアレックスと、3名全員がガンダムのパイロットになれたことなどのトークや、収録当時のエピソードなども詳しく語られています!
実に見応え聴き応えのある代物です!
OPの『いつか空に届いて』とEDの『遠い記憶』も大変良い曲です!
聴くだけでたまに泣きそうになります…^^;
ガンダムをまだ観ていない人でも楽しめますし、ガンダムを観たことある人はもっと楽しめす!
とても素晴らしい作品です!自信を持っておすすめします!!
辻谷耕史さんの急逝
本作でバーニィを演じた辻谷耕史さんは2018年10月17日、脳梗塞によって56歳の若さで急逝されました。
「犬夜叉」の「弥勒様」や、「ガンダムF91」の主人公「シーブック・アノー」などの声を演じており、声優以外に音響監督も務め、「Fate/stay night」や「昭和元禄落語心中」などの音響監督を担当しておりました。
僕は「Fate/stay night」のアニメ化が発表された当時、アニメの情報番組で辻谷さんがインタビューを受けていたのを見て初めて知りました。
自分が好きだったキャラを演じていたこともさることながら、声優以外のことにもチャレンジしていて本業の声優もしっかりとやれているという姿勢に非常に憧れていまして、今回の急逝は自分にとって非常にショックでした。
ここまでショックになったのは知人や身内が亡くなった時以来です。
訃報を知った翌日は仕事中もそのことで頭がいっぱいでした…
(仕事中事故起こさなくてよかったです…)
未だに信じられないと思います。
自分自身でもびっくりするぐらいものすごいショックです。
辻谷さんにはバーニィを筆頭に、心に残るキャラを数多く演じて頂いたことに感謝が絶えません。
自分の心の支えになってくれた時も多々ありました。
ご冥福をお祈りします。
本当に、ありがとうございました!!
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